ネッカリッチを活用した取り組み

ネッカリッチを活用した地球温暖化防止策

地球温暖化の原因と対策

いま課題となっている地球温暖化は、人間活動に起因するとされています。

18世紀半ばの産業革命以降、石油・石炭・天然ガスなどの化石燃料は急速かつ大量に消費されてきました。この化石燃料の消費は多大なエネルギーを生み出す一方で、長期にわたって地中に固定されていた大量の炭素を温室効果ガスとして大気中に放出してしまうことにもなります。
二酸化炭素などの温室効果ガスの排出量が吸収量を上回る状況が続けば、地球全体の気温に影響を及ぼすまでに大気中の濃度は高まり続けます。

実際に大気中の二酸化炭素濃度は増加傾向を示しています。産業革命以前と比べると、約280ppmだったものが2019年には約410ppmとおよそ48%増加していることが分かります。また、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第5次評価報告書によると、1880年から2012年の間に世界の平均気温は0.85℃上昇しており、有効な対策をとらなければ2100年頃には更に最大2.6~4.8℃上昇するとされています。

これらのことから、一度放出されてしまった炭素の再固定と長期貯留こそ地球全体における実質的なカーボンマイナスとして、脱炭素社会に向けた具体策の一つになるものと考えられます。


ネッカリッチの活用で実現するカーボンマイナス

炭素固定というと大がかりなイメージですが、最も身近な例の一つに光合成が挙げられます。

そもそも生物資源(木質バイオマス)である樹木は二酸化炭素を吸収し、酸素を放出して成長します。
その樹木が最終的に燃えたり朽ちて二酸化炭素を放出したとしても、何十年かの長い間隔でみると炭素が大気と植物との間を循環しているだけですので、地球上の二酸化炭素を増やすことにはなりません。このことをカーボンニュートラルといいます。

つまり、光合成によって炭素固定した状態にある樹木を炭化させることは、自然界で本来行われるはずの炭素循環のサイクルから外れることにもなり、炭化した炭素量に応じて二酸化炭素が減少します。
また、炭化の工程で発生する二酸化炭素の排出量は極めて少なく、炭はほぼ炭素の塊ですので非常に安定し長期貯留にも向いています。

これらのことから、炭を原料とするネッカリッチの活用は即ちカーボンマイナスとなり、地球温暖化防止に効果があると言えます。

炭化しても二酸化炭素が発生しない理由

樹木の成分を大別すると、炭素と酸素、水素、そして微量要素からなります。通常、樹木が燃えると、空気中の酸素と炭素(樹木の繊維など)が結びつくことで二酸化炭素が発生し、酸素や水素は水蒸気となり、あとには灰(ミネラルなど)だけが残ります。

では、炭にする場合はどう違うかというと、密閉された空気が少ない状態で“蒸し焼き”にして製造します。
酸欠状態にすることで空気中の酸素とは結びつかず、二酸化炭素は発生しません。また、高温で“蒸し焼き”にすることで、酸素と水素だけでなくその他の不純物も飛びますので、あとに残る炭はほぼ炭素の塊となります。


地球温暖化防止への取り組み事例

当社は、ネッカリッチの販売を通じて毎年1,500トン(1,400~1,600トン)相当の二酸化炭素を固定(削減)しています。
ネッカリッチは主に畜産動物の飼料となり、最終的には堆肥として土壌に貯留されます。その過程において様々な機能性を発揮しながらも、炭が分解されることはありません。

1,500トンの二酸化炭素はどれぐらいの量?

目に見えない二酸化炭素を普段の生活の中で意識することは容易ではありません。下図はあくまで計算上のイメージですが、ご参考にして頂けるものと思います。

炭の固定する二酸化炭素量

例えば、約1トンの木炭で約3.3トンの二酸化炭素を固定できる計算になります。

炭1トン×90%(炭素率)×二酸化炭素/炭素(44/12)=3.3トン(CO2固定量)

  • 炭素(C)1モルの重さ=12g
  • 酸素(O)1モルの重さ=16g
  • 二酸化炭素(CO2)1モルの重さ=44g

たまご1個から始められるエコ活動

ネッカたまご1個当り約3.3gのCO2固定化(削減)

広葉樹の樹皮炭を原料とするネッカリッチは、そのまま土壌に散布するだけでなく、畜産・水産などの幅広い分野においても活用されています。
地球温暖化防止に効果のあるネッカリッチを活用してつくられる作物・畜産物など(ネッカリッチ産品)は、安心安全で美味しい上に、地球環境に配慮された作物・畜産物であるともいえます。
ネッカリッチ産品を選ぶこと・食べることで誰でも簡単に地球温暖化防止に貢献することができます。

サイクル

ネッカリッチを活用した食糧危機対策

肥沃な土壌育成の必要性

2050年には70%の食糧増産が必要

国連は2015年時点で約73億人の世界人口が2050年には97億人に、2100年には112億人にまで膨れ上がると予測しています。

そのため、この急激な人口増加を支えるには、2050年までに今よりも食糧を70%ほど増産する必要性があると言われています。食糧危機は「飽食」の時代を生きる私たちが取り組まなければならない世界規模の大きな課題の一つと言えます。

ここで問題として挙がるのが耕作地、土壌の問題です。食料を収穫する耕作地は、陸上の11%に及ぶと言われています。しかし、その中でも肥沃な土地は陸上の僅か3%しかありません。

では、肥沃な土壌を育成するためにはどうすればよいか。先人がアマゾン川流域に遺した地層がその答えにヒントを与えてくれそうです。


科学者を驚嘆させた先人たちの土づくり

Terra preta(テラ・プレタ)

アマゾン川流域において、2500年から500年前に、人々は痩せた土壌に活性炭を混ぜ、肥沃な土壌(テラ・プレタ)を作り上げました。その証拠として、この土壌はかつて人々が暮らした集落跡にしか存在しません。

テラ・プレタの土壌で最も印象深い構成成分は膨大な量の活性炭です。粉炭と木酢液を痩せた熱帯土壌に混ぜると土壌微生物の集団が急激に増えることを科学者たちは確認しています。これは活性炭が土壌微生物の住みかとして機能しているからで、土壌微生物の増加は土壌の肥沃さにとって極めて重要と言えます。

テラ・プレタの土壌は通常の熱帯土壌と違い、何世紀にもわたる強い日差しや豪雨に晒されてなおリンやカルシウム、亜鉛、マグネシウムなどのミネラルを豊富に含んでいます。

今後の農業は、異常気象と常に隣り合わせにある状況と考えられます。植物を強く健全に育む肥沃な土壌の育成こそ、長期的な食糧問題解決(食糧増産・食糧自給率の向上)への大きな一歩になるのではないでしょうか。